3. 起動時の設定

3.1. X のセッションで、iiimf-skk を使うようにする

sdrSKKLE/IIIMP を選択して、

     $ sudo /etc/init.d/IIim restart
    

などとして、IIIMF サーバ(htt)を再起動してから X のセッションを起動しなおすことで、iiimf-skk が使えるようになります。 sdr が使えない場合は、 3.「sdr コマンドを使えない場合の使用方法」 を参考にしてください。

iiimf-skk は、X のセッションが始まって、X 上の IIIMF クライアントである httx の初期化が終わると、このような O skk [A] ステータスウインドウを表示した後、待機状態になります。 httx の初期化には、 長くて 30 秒ほどの時間がかかることもありますので、 じーっと待っていてください(7.4.「httx の起動が遅い (未解決)」)。

3.2. 変換開始キーを Ctrl-space から Shift-space に変更する

まず、X のリソースに以下のエントリーを追加してください。

     *conversionOnKeys: Zenkaku_Hankaku <Shift>space
    

具体的には、上記のエントリを ホームディレクトリの .Xresources に書き加えて、

     $ xrdb -merge .Xresources
    

を実行します。 そのあと、httx の再起動 (7.7.「htt を再起動する」)をすれば、 Shift-space全角/半角が有効になります。

あるいは X のセッションを立ち上げなおしてもいいでしょう。 次の X のセッションでは .Xresources が読み込まれるので、 上記の設定が有効になっているはずです。

3.3. ウインドウマネージャの設定

iiimf-skk は多くのウインドウマネージャで快適に使えるように設計されていますが、 一部のウインドウマネージャでは、 ウインドウマネージャ側の設定をすることでより快適に使えます。

3.3.1. fvwm2

fvwm2 でワークスペース間を移動すると、 次にステータスウインドウの書き換えが起こるまでは、 ステータスウインドウが前のワークスペースに置き去りになってしまいます。 ~/.fvwm2rc

      Style "*Aux"	StaysOnTop, Sticky, WindowListSkip
     

と書くことで、キーボードショートカットでワークスペースを移動したときには、 ステータスウインドウが付いて来るようになります。 (FvwmPager をクリックした場合には、残念ながら起き去りになるようです。)

3.3.2. WindowMaker

WindowMaker では、デフォルトでは XIM にフォーカスが当ってしまい、 日本語入力に不具合が出てしまいます。これを防ぐには、 $HOME/GNUstep/Defaults/WMWindowAttributes

  HttImLookup = {
    NoMouseBindings = Yes;
    NoResizebar = Yes;
    KeepInsideScreen = Yes;
    NoAppIcon = Yes;
    NoKeyBindings = Yes;
    NoHideOthers = Yes;
    SkipWindowList = Yes;
    DontSaveSession = Yes;
    NotMiniaturizable = Yes;
    NotClosable = Yes;
    KeepOnTop = Yes;
    NoTitlebar = Yes;
    Unfocusable = Yes;
    Omnipresent = Yes;
  };
    

と追加してください。

3.3.3. BlackBox

BlackBox をベースとした Window Manager は、SLIT という機能をサポートします。 iiimf-skk のパレットをSLITとして扱うためには、iiimf-skk を起動する際に環境変数 IIIMF_SKK_WITH_SLIT を設定するようにしてください。

3.4. アプリケーションごとの設定

3.4.1. Mozilla や Galeon の入力スタイルの設定

Mozilla や Galeon で IIIM を使っていると、 この かな ようなステータスウインドウが、 iiimf-skk などのステータスウインドウとは別に見えてしまいます。

全てのユーザーについてこのウインドウを見えなくなるようにするには、 /usr/lib/mozilla/defaults/pref/unix.js に、

      pref("xim.input_style", "over-the-spot");
     

という行を追加してください。

また、あるユーザーだけについて、 このウインドウを見えなくなるようにするには、 Mozillaを使っている場合には $HOME/.mozilla/default/????????.slt/prefs.js$HOME/.mozilla/PROFILE/????????.slt/prefs.js などに、 Galeonを使っている場合には、 $HOME/.galeon/mozilla/galeon/prefs.js に、

      user_pref("xim.input_style", "over-the-spot");
     

という行を追加してください。 [lain, 2002]

3.4.2. XEmacs と iiimf-skk

3.4.2.1. iiimf-skk を使う場合

XEmacs [6] で iiimf-skk を使う場合、XIM のデフォルトの起動キーが XEmacs の「set-mark-command」キーと重複しているので、 3.2.「変換開始キーを Ctrl-space から Shift-space に変更する」 のように起動キーを変えるか XEmacs の方でキーバインドを変更するなどの対策をした方が良いかもしれません。

3.4.2.2. skk-xemacs を使う場合

Momonga の XEmacs では、 skk-xemacs パッケージにより XEmacs から本来の skk を使えるようになっています。 XEmacs で skk-xemacs を使いたい時に XIM が起動してしまうと、 キーバインドが横取りされてしまったりミニバッファにステータスが出てしまう事があります。

こういう場合には XEmacs に XIM を無視させましょう。 一番簡単な方法は、XIM を無視して XEmacs を起動させるスクリプトを使う事でしょう。 例えば

      #! /bin sh
      export  XMODIFIERS="@im=none" ; /usr/bin/xemacs &
     

こんなスクリプトを書いて、実行属性を付け、パスの通った場所に置いて使います。 ウインドウマネージャのメニューに XIM を無視した XEmacs を登録する時にも、 このスクリプトを指定します。



[6] すみません。Emacs の場合はどうなのか、使っていないのでわかりません。