6. X-Chat のさまざまな機能

X-Chat にはさまざまな機能があります。 ここではそのうち主なものについて述べます。

6.1. ポップアップメニュー

X-Chat は、マウスの右クリックで対象に合ったポップアップメニューが出ます。

テキストボックス

メインウィンドウのメニューバーと同じ内容の ポップアップメニューが出ます。

ユーザリストまたはテキストボックスの対象にしたいユーザ部分

そのユーザに対する IRC コマンドなどが並ぶ「ユーザリストポップアップメニュー」が出ます。 このメニューの内容は、メニューバー「設定」メニューから 「ユーザリストのポップアップメニュー...」 を選択して出る「ユーザリストのポップアップメニューの編集ウィンドウ」 でカスタマイズ可能です。

テキストボックスの URL や IP アドレス・ URL 取り込みウィンドウ

「URL ハンドラポップアップメニュー」が出ます。

テキストボックスの文中の URL や IP アドレスなどが含まれた部分、 URL 取り込みウィンドウが対象で、 ブラウザに対象 URL を渡すことができます。 メニューにはデフォルトでかなりのブラウザが登録されていますが、 メニューバー「設定」メニューから 「URL ハンドラ...」 を選択して出る「URL ハンドラウィンドウ」で内容をカスタマイズ可能です。

ユーザリストポップアップメニュー

図 5. ユーザリストポップアップメニュー

6.2. ファイルの受送信

DCC プロトコルを利用し、他の参加者との間でファイルの受送信ができます。

ファイルの送信は、下記の方法があります。

これらの送信動作をすると、 「ファイル送信リスト」が開き送信の状態が表示されます。

ファイル送信ウィンドウ

図 6. ファイル送信ウィンドウ

この時、X-Chat の受信側では 「ファイル受信リスト」が開き、 受信を許可するなどの操作ができます。 [3] ファイルを受信の場合には、 「ファイル受信リスト」の下部の「開く」ボタンから 受信したファイルに直接アクセスすることができます。

ファイル受信ウィンドウのボタン

図 7. ファイル受信ウィンドウのボタン

これらのウィンドウは、 メニューバー「ウィンドウ」メニューから 「ファイル送信ウィンドウ...」 を選択する事で 「ファイル送信リスト」を、 「ファイル受信ウィンドウ...」 を選択する事で「ファイル受信リスト」を開くこともできます。

[メモ] メモ

ファイル受信時の保存用ディレクトリは、初期設定ではホームディレクトリになっています。 このままだと、ホームディレクトリに受信したファイルと同名ファイルがあれば 上書きされてしまう可能性があります。 初期起動時に保存用ディレクトリを変更するようダイアログが出るので、 DCC 受信用に専用のディレクトリを作成しておいてそこを指定するなど、 ホームディレクトリ以外に変更しておく方が安全です。 DCC 受信ファイルの保存先は 「設定ウィンドウ」「DCC-ファイル転送」カテゴリの 「保存するディレクトリ先」で変更できます。

6.3. URL 取り込みウインドウ

メニューバー「ウィンドウ」->「URL 取り込みウィンドウ...」 と選択すると、新たにタブが作成され、その会話のセッションで出てきた URL がリストされます。 このリストから 「URL ハンドラポップアップメニュー」により、 ブラウザに URL を渡す事ができます。

URL 取り込みウィンドウは、そのセッションで出た URL のみがリストされますが、 これらを自動的にファイルに保存することも可能です。 保存されたファイルは $HOME/.xchat/url.save に置かれるので、 URL のデータベースとして活用すると便利でしょう。 [4]

この機能を有効にするには、 「設定ウィンドウ」「インターフェイス」カテゴリにある 「URL リストを自動的に保存」にチェックを入れておきます。

URL 取り込みウィンドウ

図 8. URL 取り込みウィンドウ

6.4. メッセージの装飾

ツールボックスボタンをクリックすると、 テキスト入力ボックスの右側にツールボックスが開きます。

ツールボックスを開く

図 9. ツールボックスを開く

ツールボックスの希望のカラーボタンをクリックすると、その色に割り当てされたコードが挿入され、 続けて入力したテキストが送信されるとクライアント側でメッセージが指定の色になります。 同じように、アンダーラインや太字、それらを複合させたものが可能です。

目立たせたいメッセージを送信する際に利用すると便利ですが、 あらゆるクライアントが装飾されたメッセージを表示可能ではないようなので、 使用にあたっては注意が必要でしょう。

装飾されたメッセージ

図 10. 装飾されたメッセージ

6.5. プライベートメッセージ (ぷりぶ)

参加者のひとりと、一対一で会話をします。プライベートメッセージの方法は、 以下の方法があります。

  • 「ユーザリストポップアップメニュー」から、 「Open Query」を選択します。 新規にタブが開くので、そこで会話をします。

  • ユーザリストの対象にしたいニックネームを選択し、 ユーザリストボタン「Dialog」ボタンを押します。 新規にタブが開くので、そこで会話をします。

  • テキスト入力ボックスから msg コマンドで 相手にメッセージを送信します。 相手が応答すると新規タブが開くので、そこで会話をします。

6.6. ニックネームの補完

X-Chat には、テキスト入力ボックスでのニックネームの補完機能があります。 シェルの補完のように、Tab キーで補完されます。 たとえば momolin というニックのユーザが参加していれば、

    How do you do?> mom<Tab>
   
    How do you do?> momolin
   

と補完されます。さらに Tab を押していくと、 そのチャンネルにいる他のユーザのニックが順に補完されていきます。 また、Ctrl + Tab で逆順に補完されます。 [5]

残念ながら、日本語を含む文章では文中のニック補完はうまく使えないようですが、 文章の先頭でニックを使う場合には補完は可能です。

6.7. ユーザ・メニュー

メニューバー「拡張」メニューに、 よく使う IRC コマンドやプログラムを登録しておけます。メニューバーの 「メニュー」->「ユーザ・メニューの編集」 と選択すると「ユーザ・メニュー編集ウィンドウ」が開くので、好みに応じてカスタマイズします。

ここにサーバとチャンネルを登録しておくと、 メニューからすぐチャンネルにアクセスできます。たとえば、

    /servchan irc.hogehoge.org 6667 #huga
   

と登録すると、「拡張」メニューに irc.hogehoge.org の #huga というチャンネルにアクセスできる 「#huga」 という項目が追加されます。

ユーザ・メニュー編集ウィンドウ

図 11. ユーザ・メニュー編集ウィンドウ



[3] ファイル受送信時の動作については 「設定ウィンドウ」「DCC」カテゴリでカスタマイズ可能です。

[4] w3m の bookmark に $HOME/.xchat/url.saveを登録しておくと、 「:」で URL がリンクされるので便利です。

[5] メニューの 「設定」->「IRC 入出力」「ニックを補完」「旧スタイルのニック補完」が チェックされている必要があります。 「ニックを補完」のみチェックされている場合は、 テキストボックスに補完候補が表示されます。