12/04(木) 俺の後ろに立つな

というのは、かの有名なゴルゴ13のセリフだ。超一流の暗殺者である彼は、他人に背後を取られるのを極端に嫌い、無断で背後に立たれようものなら、だれかれかまわず愛用のライフルの銃座でアゴをカチ割るという技を見せていた。

実はオレも、後ろにそっと立たれるのは大嫌いである。かといって、超一流の暗殺者てなワケじゃないけど(笑)。こっちにきてからは、オフィスのキューブもデカクなり、部屋のようになっているので、いきなり裏を取られるということはなくなったのだが、思わぬところでゴルゴ・モードに入らざるを得ないことが増えた。

それはなにかってぇと、実はクルマを運転しているときだ。最近までは特に気にもならなかったのが、ここ最近はひどいんだよマジで。片道3車線とかの太い道で、真ん中の車線を流していたとしよう。で、次の交差点で右折だ、そろそろ右に寄らなくちゃ、と思ってウィンカーをつけ、ミラーを見ると、特にクルマは映ってない。ドアミラーにもルームミラーにも。だけどなにかイヤな感じがする… 何かがオレに訴えている… と思って、ぬぉ〜と真後ろを向くかっつ〜くらい首をひねって直視すると、いるんだよ死角に

なぜその位置をずぅぅぅぅぅぅっと走ってるかなキミわ?オレはそっちに行きたいの。ウィンカーもつけてんだろ?ったく〜と思ってちょっと加速して前に出ようとすると、死角ヤローも加速しやがるでわないか。結局同じ位置関係だよ。だ〜か〜ら〜、そこは見えないの!ソコはダメなの。

もういいかげん右に寄らないと曲がれないんで、ガキャ〜と思いながら構わず右に寄って、死角くんの前に入ったら、プップ〜などとホーンを鳴らしてらっしゃる。おやおや。困ったちゃんだこと。ホーン鳴らすヒマがあんなら、とっとと死角から出やがれ。

毎週日曜に運転する程度で、あんまり巧くないドライバーをサンデー・ドライバーなどと呼ぶが、もっと超ヘタクソでボンクラなドライバーの事を、オレは盆暮れドライバーと呼んでいる。ボンクラで、かつ盆と暮れの帰省の時くらいしか運転しない動く障害物という意味だ。これは日本だけの現象かと思っていたんだが、カリフォルニアにも似たような生き物がいるようだ。年末になって急増してんぞ。

ヤツらの得意技は、死角に入ったまま何マイルでもそのまま走るぞ攻撃だ。向こうはな〜んにも感じてないが、こっちは危機感を煽られまくりで、消耗すること著しい。頼むからとっととどっか行っちゃってくれ。俺の後ろに立つな!

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