11/15(金) マンガ

どういうわけか、オレはいい年ぶっこいてマンガが大好きだ。仕方なく電車を使って移動するときなどは、マンガなしでは乗れぬほどだ。そうしていったん読みはじめようものなら没入し、連れがいようが読み続ける。乗り換えるときでも、ホームからホームまで読みながら歩く。

まるで二宮金次郎のようだが、読んでるのがマンガなのでちっとも尊敬されない(笑)。一応マンガを読みながらでも、チラチラと状況を見渡しているので、角を曲がり損ねたり階段を踏み外したりせず、普通に歩くのと変わらない歩調らしいので、これも特技と言えば特技なのかも知れぬ。

さすがに少年○○というのはあまり読まなくなってきたが、実は最近の一番のお気に入りは週間少年マガジン連載中の「はじめの一歩」だ。ボクシングのマンガなんだが、これがとぉぉぉぉぉっても面白い。コミックスも全巻持ってたりすんぞ。お子様ですまんが。でも愛読者も多いんだぜ。ホームページもある。

オレはRingsとかK-1とか、ボクシングも柔道も、格闘技が大好きなので、もう連載開始からハマッて読んでいた。格闘物と言えば、週間少年サンデーで連載していた「帯をギュッとね!」も大好きだったなぁ。もう終わっちゃったけど。これも全巻揃ってたりする(笑) 両方とも日本に置いてきちゃったんで、読めなくて悲しい。

「はじめの一歩」の面白さは、とてもオレごときに語り尽くすことはできないけど、あえて挙げてみるなら、まずマンガの王道として、主人公が徐々に成長していく過程が素晴らしい。また、群雄割拠のボクシング界なので、主人公よりも強い選手、ライバルといったキャラがたくさん登場するのだが、ライバル側にもドラマがあって、誰のファンになっても必ず楽しめる。脇役同士のタイトルマッチなんて、普通もってこないでしょ?でも「一歩」ではそういうのが延々何週にもわたって書かれたりする。またそれがアツく読めるんだな。

主人公の一歩くんは、鴨川ボクシングジムというジムに所属していることになっているんだが、そのジムメイト、主力の日本ランカー達の1人1人まで丁寧に書かれているために、そういう話も出てくるんだけど、本当に作者の森川ジョージという人はボクシングというスポーツをよく理解し、勉強をかかさない人なんだなぁと感心することしきりだ。

この鴨川ジムの会長さんもすごく良くて、「立つんだジョ〜(T_T)」系の人ではなくて、いたって論理的に、実践的な指導を一歩に施すので、それを練習風景として読み、試合で一歩がどう生かすかを読むことで、ボクシングを全然知らない人でも少しづつ理解が深まる仕組みだ。この人、戦中派ということに設定ではなっているけど、いまだに祝勝会の席で右クロスをブチ込んだりするんだぜ。わはは。矢吹ジョーよりもはるか昔に、右クロスをフィニッシュ・ブローに持っていたのだ!伝説の男、鴨川源二!わはははは。

少年雑誌でよくあるボクシングマンガというと、最初は地味にボクシングをしていたのが、どんどんどんどん加速度的に登場人物の強さがインフレを起こし、なんとかマグナムとか、そういう荒唐無稽なパンチを会得して、超サイヤ人と戦ったり、しまいにゃヤツらは星になった、なんていってみんな死んじまうんだろ?などと先入観があるかも知れんが、すくなくとも「一歩」ではそういうことはない。

もちろん各キャラの特長を出すために、みな得意のパンチというものを持ってはいるが、決して必殺ではないし、しょっちゅう破られていたりもする。またマービン・ハグラーだったりマイク・タイソンだったり、モチーフにしている実在の選手がうすうすわかるような書き方だしね。得体の知れない非現実的なパンチが登場して興を殺ぐようなことはないから安心して読もう。必殺技がワンツーという地味な選手もいるくらいだ。小橋、キミだよ(笑) ギャグもたくさん、ラブコメもちょっぴりあって、おすすめだ。

こっちに来てから、日本にいた頃はまだ発売されてなかった新刊を、得意のSanJose紀伊国屋書店で買っている。今39巻まで出てるのかな。そろそろ40巻が出る頃だ。買わねば。オレの中ではまだ、ハンマー・ナオ戦が最新なんだよ。日本にいる人はマガジン買えばリアルタイムで読めるからいいよなぁ。続きが知りたいぞ〜。あぅ〜どうなったんだアレから。

気になる。気になるが「ボクが教えるよ」(笑)といって教えてくれちゃう攻撃は却下ね。

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