8/19(火) 「お父さんはいいとこ取り」疑惑

今住んでいるアパートには、日本人も数世帯が住んでいる。当然、中には香織と同じくらいの年頃の子供もいて、すっかり友達になっているようだ。子供同士が友達になると、自然に母親同士も友人になり、いろいろと情報交換などしているようだが、オレは直接会うことはほとんどないのでよくわからぬ。

日本人や韓国人など、オリエンタルな人々の生活習慣では、だいたいにおいて奥さんは仕事をしていなくて、いわゆる専業主婦ってパターンがほとんどだ。これにはビザの関係なんかも大きく関わっているのも事実だが、こちらに来ている日本人の大部分が駐在員さんで、日本の会社に籍を置いているっていう事情もあったりする。とほほる一家みたいに日本の生活基盤を一切リセットしちゃってる人には、なかなかお目にかかれない(T_T)

生活する上で、やはり日本語で自由に話せる知人というのは頼りになるが、オレの個人的な印象だと、日本人だけでいっつも一緒にいるってのはどうもいただけない。日本人が集団になり、日本語で話していれば、回りの英語な人にいい印象は与えぬと思うし、第一に、せっかくUSに来たのに、そこで「小さな日本」を構築してどうする、という気持ちもある。このあたりは、帰りたいけど仕事で帰れない、とか、来年で任期が切れて日本に帰ります、などといった状況にある人とは根本的に違うのかも知れぬ。

とはいえ、奥さんがたの話す内容ってのは大体、子供の話かダンナの話になるようだ。日本にいるのとなんら変わらないとも言えるな。で、そこでよく出る話らしいんだが、お父さんはいつも、おいしいとこだけ持っていくよねぇ。うんうん。なぁんて言われてるらしいのだ。これはどうにも聞き捨てならぬ。

これはどういうことかというと、父親は普段は会社に行ってしまって家にはいないだろ?だから、母親にしてみれば、子供の世話っつぅもんを全然していないわけさ。しかも週末の休日にだって、家にはいるものの特に子供の面倒を見るってわけじゃない。平日は働いてるんだから週末くらい休ませろ、というリクツでゴロゴロしてたりする。それを言ったら、母親のほうだって普段子供の面倒をずぅっと見てるんだから、あんたがいるときくらい母親を休業して、読みたい本もあるし、見たいビデオも、買物だって
したい、って実は思ってるんだろうなぁ。

そんなお互いの気持ちとは全然関係なく、子供にしてみれば父親ってのは、たまにしか遊べない人だから、ちょっと遊んでもらったりすると、お父さんだお父さんだと言って、大喜びしたりする。空中に放り投げたり、振り回したり、肩車なんかしたりして、お母さんなら「危ないから」といって絶対してくれないような、シゲキ的な遊びもしてくれる。

するってぇとだ。母親のほうだってホトケ様じゃねぇんだから、ムシの居所が悪いときもあるよな。でも子供はお構いなしに「遊ぼうよ〜」とか「お腹へったぁ」とか言う。しまいにゃ「お父さん早く帰ってこないかな。お母さんよりお父さんと遊びたいよ」などと言って、母親の気持ちを逆なでしちゃったりする。家に帰ってくると、2人してソッポ向いててオロオロさせられちゃうのは、えてしてこんなことが原因だったりする。

実際、どこの家でも似たようなもんなんだろう(^-^;) 決まってそういう話が出るってことは。でもなぁ。オレだって仕事を免罪符にするつもりは毛頭ないんだ。だが実際には、どうもそうなってしまいがちだ。オレとしては、子供が小さいうちは、10歳以下、5歳以下くらいだと特に、身の回りの世話や、情緒を育む上で、母親の役目というのが父親よりも重要で、父親なんて、ダイナミックな遊びをしてくれる一番身近な大人、くらいの役割がせいぜいなんじゃないか、なんて思うんだがなぁ。

もっと子供の歳がいけば、どういう進路に進もうか、とか、そういうことを考え出すようになるだろうし、そうなれば父親の役割も加速度的に増していくんじゃないか、と思ってる。

メール 前へ 次へ 戻る