4. 散歩に出す

既定値における操作方法です。 起動するのはターミナルから

$ mutt

です[8]。 G を押すと POP からメイルを取得しようとします。 [9] IMAP はそもそもメイル取得という概念がないらしく、 普通のメイルボックスと同じように imap://server.com/INBOX と指定すれば そのフォルダをブラウズできるようです。 チェックのインターバルについて manual.txt では

set mail_check=90
set timeout=15

という設定が推奨されていました。 細い回線ではこのくらいが最適、とのことです。

最初は index 画面なので本文は見えていませんが、 Space か Enter で、カーソルの合っているメッセイジを閲覧できます (この画面を pager といいます)。 カーソルキー (「↓」や「↑」) を押すとカーソルが動いてしまう [10]ので、 メッセイジをスクロールさせたいときには Enter と BackSpace を使います。 もっと大きく動かすのは PageUp, PageDown です [11]。 なお、カーソル移動には数字も使えます。 メッセイジの番号を打って Enter です。

返信を書くときには、該当するメッセイジにカーソルを合わせて r を押します[12]。 引用するかどうかを決定すると editor 変数に指定したエディタ[13] が起動します。保存して終了すると compose 画面になるので

返信でなく新規メッセイジを作成する場合には m を押しますが、 その後の操作は返信とほぼ同じです。 ただ、宛て先を入力しなくてはならないので、 alias_filequery_command といった変数をきちんと設定しておくと良いでしょう。

[メモ] メモ

アドレスを入力するのが面倒だからといって、ぜんぜん別の用件のメイルに 返信するのはマナー違反です。Subject を変えても In-Reply-To や Reference が残るので、スレッドがおかしくなってしまいます。 メイルをやりとりする人のアドレスは、index 画面で a を押して alias を作成しておき、 簡単に入力できるようにしておきましょう。 また、manual.txt にもありますが、 alias_file 変数で指定してあるファイルは source する必要もありますので、こちらも注意が必要です。

操作方法も各種マニュアル等で参照できるので、これ以上は書きません。 分からなくなったらとりあえずは「?」キーを押してみてください。 例えば PGP や S/MIME で間違ったパスワードを入力してしまったときなど 「どうすればいいんだ〜」と悩む前に「?」を押してから「/」を押して password とか passphrase とかを検索してみれば、 forget-passphrase なんてのが見付かって一件落着、 となるはずです。



[8] オプションなどについては

$ mutt --help

$ man mutt

を参照のこと

[9] sample-config を使っている場合は Mutt のコマンドの fetch-mail ではなく 外部コマンドの fetchmail が呼ばれるかもしれない。 それが嫌なら

bind index G fetch-mail
macro pager G qG

等とする

[10] j や k も同様らしい

[11] Space や「-」も可

[12] 他のメッセイジに tag が付いていると、その返信になってしまうかもしれないので注意! また、list-reply, group-reply という別の返信方法もあるので、単純な一対一のやりとり以外の場合は それらについても読んでおくと良い

[13] builtin とすると 環境変数 EDITORVISUAL が使われるらしいが、未確認

[14] 大切なファイルを なくしてしまわないよう、toggle-unlink (u) や detach-file (D) といったコマンドについても 読んでおくと良い