UnixでMail、Newsというと、星の数ほど(はオーバーだけど)たくさんのコマンド、ツール、ユーティリティなどがあるよね。もともとinternetも、その上を流れるMailもNewsもUnixの物だったんだから。むか〜しむかし、オレがまだまっとうなUnixユーザで、今は死語と化してるが、Engineering WorkStationてなシロモノでファームウェアの開発なんかをしていた時分には、Emacsなんてまだなくて、エディタといえばvi場合によっちゃed(笑)、MailはそのまんまMailで、MHもelmも、Mailxすらなかったような気がする。ジュラ紀か?Newsは何で読んでたっけなぁ?で、そのうちEmacsが出て来て、日本語を通してくれるNEmacsが作られ、今はMuleが日本では主に使われているんだと思う。
だけど、オレってばEmacsって苦手でさぁ。ほとんどGNUSでNews読むためだけにイヤイヤ使ってたような気がする。それは実は今もあまり変わらないんだ。ktermなんかのコンソールで、ちょっとファイルを読むにはless、エディットする気があるならviを上げちゃうもんね。おそらくMuleとかをメインに使っているような人は、ファイルをちょっと読むのにわざわざコンソールからコマンド打ったりしないで、Muleの中でdiredから開くんだろうけど。
しかも、ちょうどEmacsが流行り出すころにDECに移ってしまって、VMSを使う人になってたりしたから、JediとかLeiaとか(スターウォーズみたいでしょ)いろんなエディタをかじっては身に付かずで、今に至っている。なんつ〜か、エディタとかって、お歴々はみんな一家言あって、えらく使い込むじゃない?マクロとかガシガシかいちゃって、もはやその環境ではあんた以外の誰も使えんよソレみたいな(笑)。オレってそういうのダメな人でさぁ。比較するのも変な話だが、秀丸のマクロでさえよ〜使わんのに、あの((((カッコ))))だらけの強力なLispを読み書きするのが前提(と言っちゃうけど)のEmacsが使えるとはちょっと思えんよな(笑)
まぁ、だけど、30の手習い(笑)じゃないけど、いい機会だと思ってMuleユーザになることにした。まぁ困ったときにはviでもsedでもawkでも、まぁまぁ使えるからそっちで整形すればいいやと思ったしね。で、ゲットしてきましたよ。究極のEmacs、XEmacs 20.3を。どひ〜、オレってばこんなにミーハーだったとは、いまだに自分自身で認識してなかったぜ。わはは。
で、xemacs-20.3.tar.gz, xemacs-20.3-elc.tar.gz, xemacs-20.3-info.tar.gz, xemacs-20.3-mule.tar.gzと、4つ合わせて20数Mのアーカイブを延々落して来て、unzipしてmakeした。
makefileを作るのに、./configureするんだけど、その時の呪文はたしか、--with-mule,--with-canna,--with-jpeg,--with-sound=native,--with-gif,--with-face, --with-xfs,--siteinclude=/usr/local/canna/include,--site-libraries=/usr/local/canna/lib などとした。詳しくはREADME参照だ。で、これでコンパイルすると、日本語が使えて、メニュー類も日本語になり、かな漢字変換にはcannaが使えるようになる。さらに、エディタだからといって文字ばかりになるわけじゃなくて、jpegもGIFも表示できるようになる。ちょっとしたワープロ以上だ。
ただ、Slackwareのディストリビューションを単に入れて、まっさらなところでmakeすると、上記のconfigureだとたぶん、jpeg関係やX-face関係のコンパイルに失敗すると思う。ライブラリやヘッダファイルの類はあらかじめarchieなどで拾ってきてインストールしておく必要があった。メモも取らずにガンガンmakeしちゃったから詳細は忘れた(笑)。どうせまたmakeすることがあるだろうから、その時にはメモをとってちゃんと書くから許してね>後藤さん
XEmacsにはW3というhttpのブラウザが統合されていて、frameは確かダメだったけど、おおむねキチンと表示してくれるから感動だ。C-xなんたら…とか思い出しながら、マニュアル見ながらとはいえ、いいよ、XEmacs 20.3は。すっごくいい。ちょっと起動が重いかな?という気がしなくもないが、立ち上がってさえしまえば、あとはサクサクだ。Win95しか経験のないユーザだったら、かえってviよりも、秀丸感覚で意外といけるかもよ。
従来のEmacsだったら、M-x に続けてコマンドを打って、補完してもらいつつ…ってとこが、メニューバーのみならずアイコン付のツールバーまであるから、とっ付きやすさははるかに良くなってると思う。HTML用の編集モードもあって、このページもXEmacsで書いてるけど、タグの対応とかがカラーで表示されて閉じ忘れも起きないし、今編集しているバッファの内容をW3で表示したり、もちろんモヂラで表示したりして確認することもできる。便利だよ。
と書いてるそばから、ウチのW3クンは日本語を表示してくれぬ。あれ〜?ナゼだ。最初にインストールした時には確かに漢字が読めてたような気がしたが… MewやらGnusやらの設定で試行錯誤して、.emacsをいじくりまわしたので、フォントの指定がなくなってしまったのかも知れぬ。まぁいいや。そのうち直そう(笑)
で、こいつにMailとNewsの機能を統合すべく、MewとIMをインストールすることにした。もともとXEmacsというか、MuleでもEmacsでも、GNUSが付いててMailもNewsも読み書きできるんだろうが、どうも今一つ日本語の取り扱い、MIMEのencode/decode、使い勝手に不満があったので、いいのがなかったら自分で書いちゃうか(笑)くらい思ってたんだけど、いろいろ漁って調べてみると、MewとIMが一番オレの想定している使い道に合っているようだった。ユーザも多いし、日本生まれでドキュメント類も全部日本語ってのもいい。
インストールは極々簡単で、Mewオフィシャル・サイトから最新版をダウンロードしてきて、言われる通りにインストールするだけ。もちろん、自分の使っているプロバイダのドメイン名とか、多少は設定する項目はあるが、ほんのちょぉぉっとだけだ。あまりにも多機能なんで、とても全部の機能は使えていないが、とりあえず今までWin95でモヂラを使ってやってたことはできるようになったからよしとする。まぁメールが読めて書けてフォルダに振り分けて保存してくれればいいってだけだしね。そりゃできるわな。
ただ、Linuxに限らずUnix系の難しいところというのは、sendmailなどのなまじ真っ当なサーバがすべて揃っているだけに、かえってダイアルアップでの使い回しが面倒になってるってところだと思う。たとえば、オレのマシンは、ホスト名はpingaでドメイン名はsouthpole.comというんだが(つまり南極のピンガちゃんだ)、もちろんデタラメな名前だ。NICに登録などしているはずもない。が、なまじsendmailなどを仕立ててメールの送信なんかしようものなら、投げる分には確かに出て行くが、返信を受け取ることはできないし、Message-IDにもウソ丸だしの文字の羅列が入ってしまい、一意性もヘッタクレもない。これじゃダメだ。プロバイダのSMTPサーバに単に送信を依頼してくれる、SMTPがしゃべれるクライアントだけが欲しいのだ。
WindowsやMacだと、メールソフトというとむしろそういうクライアントの機能のみってのが普通なんだろうが、Unixだもんねぇ。10人くらいのユーザ数なら、ドメイン申請すればオレのマシンだって十分にサーバとして立ちゆける機能と性能があるんだもんな。sendmailもnntpdも立てずに済まそうとすると、かえって面倒だなぁというのが正直なトコロだ。そこで便利なのがIMというわけだ。
IMってのはSMTP、POP3、IMAP4、NNTPをしゃべれるコマンド類の総称で、EmacsというかMule上でMewと一緒に使われるのを前提にしているんだろうけど、imgetというコマンドであらかじめ指定してあるサーバからMailやNewsを取ってきてMH形式でファイルにしまってくれて、同じようにimputでSMTPでメールを投げたり、Newsgroups:というヘッダがあればNNTPで投げてもくれる。キューイングしてから一括送信という機能もあるから、オンデマンドな使い回しにもちょうどフィットする。
他にもいろいろim○○っていうツール類があって、それらをMuleやXEmacsからハンドリングしてくれて、真っ当なMIMEのメッセージボディを作って細々と面倒を見てくれるのがMewだ。本当に丁寧にMailを処理していて、日本語を含むメッセージボディに対する処理は文句の付けようもないんだが、MailもNewsもThreadでの表示をしてくれないんだよなぁ。一応はできるんだけど、他がいいだけにどうしても見劣りしちゃう。残念ながら。まぁ今後のバージョンアップに期待だ。
というわけで、MewでのThread表示が今一つなので、NewsにもMewを使うのはあきらめて、かといってNNTPのサーバを立てるのも面倒だったので、gnspoolでまとめて持ってきてスプールにブチ込み、Gnusで読むことにしている。gnspoolはgn-1.36.tar.gzをarchieしてきてmakeしてinstallした。それ自体は簡単で、すぐに所望のNewsをスプールできたんだけど、どうも今一つなんだよなぁ。
いや、gnspoolもGnusも悪くなくて、オレがタコなだけなんだろうが… XEmacs 20.3のGnusって、v5.5なんだけど、えらく新しくて、とにかくヤヤコシイ。オレの理解を越えているのだ。.emacsや.gnusなどの設定ファイルも難しいぢょ〜(T_T) 使っている人もまだ少ないのかも知れぬ。あまりピッタリくる情報を見掛けないし。あと、Newsのフィードに使ってるgnspoolと今一つ相性が悪いんだよなぁ。gnspoolでただ持ってきて、.newsrcが作成されていても、それだけだとどうしてもローカルスプールの中身を見てくれなかった。Newsgroupはちゃんと期待通りのGroupを見てるんだけど、選択しても「そんなディレクトリはないわ!」といって、中身をみてくれないのだ。困り果てたオレは、一時はgnspoolでスプールするのをあきらめて、直にGnusでプロバイダのNNTPサーバを見に行ってみたら、なんかよくわからんところでまともに初期化されてカタにはめられたらしく、今はローカルのスプールを見てくれている。この辺の謎は、そのうちLinux-users MLにでも投げて聞いてみるつもりだが、もっと粘っていろいろしてみてからだな。
Newsをスプールしてくれるgnspool自体もいかにポピュラーとはいえ、ちょっと遅いし特別使いやすいかというと…。枯れて安定しているのは非常にありがたいが… というわけで、そのうちに、pingaでもINN+Suckという構成でローカルなNewsサーバを立てることにした。ま、そのうちね。
今はまだNetworkのカードは組み込んでないんだが、なぜかフと見ると、モニタの横に 3comの3C509Bが!(笑)これを組み込んで、sambaもインストールして、192.168.xx.xxなどとアドレスを振ってDHCPサーバも立てて、哀れCD-ROMの壊れたメビウスちゃんをクライアントとしてぶら下げてやろう。INN+Suckの他にも、やってみたいことが山ほどある。
次は、PGPを導入してメールで使ってみよう。公開鍵も作ってホームページに載せよう。やっぱ、オレって立場的にもPGPくらい使ってないとマズイじゃん?(笑)
しかも、今日linux-users-MLで教わったのだが、imgetはファイル名を指定して実行すると、サーバから持ってくるんではなくてファイルから取ってきてくれるそうだ。従来のWin95のモヂラでため込んでいたメールをコンバートしたいと思っていたので、実に都合がいい。モヂラの方もリッパだ。ちゃんとmbox形式でメールを保存してくれているとわ。
ただ、コード系がiso-2022-jpのままなのと、そのくせ行末がCR+LFなんで、これをEUCで改行はLFのみってな具合にまず変換してやる必要がありそうだ。それからimget --src=local:ファイル名とすれば次からMewで読めるようになるはずだ。そのうちやろう(こればっか)
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