思い付いたら書いとこう

97/11/27 pm 23:30

参った。日本の皆さん、ごめんなさい。やっちまいました。

まぁオレのことだから、いつか何かカマすだろうとは思っていたが、このクソ忙しいときに大ポカをやらかしてしまったぜ。オレの担当している製品で、いきなり小売店向けパッケージで問題が出ちまった。

小売店向けは、バージョンアップした際の差分モジュールなどのファイルを、うちの会社で立ててるサーバに取りにくるためのクライアント機能が最初から仕込まれてるんだが、そのクライアントにバグがあったのだ。バグっつぅか、オレの見落としだ、ハッキリ言って。うぅぅぅぅ。

企業向けのライセンス売りしてるヤツはプッシュ技術というヤツでやるので影響はないんだが、よりによって管理しにくい小売店向けでやっちまうとは…なんでも3万本とか流れちゃってるらしいぞ。一瞬目の前真っ暗だったぜ。

そんなもん、大袈裟にアナウンスしてパッチとか配ったところで追いつかないもんなぁ。どっかの会社と違って、ただのバグ対策をサービスパックなどといって配ったり、さらには金取ったりするのは良心が許さんし、どうしよう…などと思っていたんだが、なんとか妙手を見つけ出し、サーバ側だけでの対処で丸く収まった。サーバのメンテを担当しているJonnyの協力で、最小限の被害で食い止められたと思う。なんとか正常な動作を確認できたときは、思わずハイファイブしちゃったぜ。ありがとね>Jonny

ということで、すっかり対策も済み、何の問題もなくなった。はぁよかった。

とはいえ、市場に流れるまで気が付かなかったのはいろんなタイミングの悪さなどもあって、実にオレのせいだが、元はといえばハードコードされている文字列定数のせいなのだ。まさかあんなもんが残ってたとわ…くぅ〜、ウカツだった。

これだけ血の気が引くミスをしたのは、某D社にいた自分に、開発中だった製品のβ版のフロッピーにウィルスが潜んでいるのに気づかずに、お客さんに納品しちまった事件以来かも。あの時もすごかったが、お客さんが実に理解のある人で救われたんだよな。しかもそのβ版が製品になったときに大量に受注できたし。まだ小僧だったオレは、世の中捨てたもんじゃねぇな、と思ったもんだ。

そもそも、この一報を受けたとき、オレは中国語版の製品開発をしている真っ最中だったんだ。中国語といってもコード系が4つとかあって、一応Simplified ChineseとTraditional Chineseの2つがターゲットなんだけど、それぞれに専用のWindows 95とかNTがあるんだよ。インストールして環境を作るだけでも大変だ。そんなこんなしてるうちに障害レポートを受けたんで、もうオラオラ状態だったぜ。

なんとか障害対応をして、環境構築に戻ったら、今度は中国語版のWindows NTがインストールできないでわないか!どうなってんだ?

なんどやっても失敗すんだもん。ファイルのコピーの最中にフリーズすることもあれば、NTが一見立ち上がるところまで進むときもある。でも、かならずどこかで固まってしまい、絶対に最後まで到達できない。なぜ…ほんの3日前に中国語版の95はサクッと入ったのに。おなじPCだぞ。違うといえば、差し替えているリムーバブルHDだけなのに。

ひょっとして、とっかえひっかえして使いまわしてきたリムーバブルHDがオシャカになったのかと思って、普段使っていないHDに差し替えて試すもやはり失敗。そのうちファイルをコピーする局面で必ず失敗するようになってしまった。失敗するファイルはその都度違うのだが、どちらにしろ失敗し、エラーメッセージは「CD−ROMの内容がイカレてます」などとホザきやがる。

おい!自分でコピーした海賊版とかならともかく、売ってるヤツだぞこれは。何万本も出回ってんぞ。どう腐ってるってんだ。もうこの時点でいいかげんキレかかっていたオレは、放り出して帰ることにした。気分を変えて頭冷やしてから、と思ってさ。それが昨日のことだ。

で、今日、サンクスギビングのお休みだってのに、どうにもこうにも気になると放っておけない射手座のオレは、オフィスに出かけて再度チャレンジした。まぁ実際の作業は休み明けにするにしても、インストールできないのは納得いかんしなぁ。で、PCの電源を入れると…CDドライブを認識しない。なんど立ち上げ直してもダメだ。

それからいろいろやりましたよ。はぁ。隣のマシンからCDのドライブを引っこ抜き、認識されないヤツと取り替えてみると、う〜む、やっぱり認識しないぜ。こりゃケーブルか、それともIDEのコントローラが腐って、セカンダリ側が死んでるか、どっちかだな。

予備のIDEのケーブルを持ってきて取り替えて試す。だいたいこんな、すだれみたいなケーブルが、中で断線してたってわかりっこねぇぞ、などとブツブツ言いながら試すと、やっぱりダメだ。こりゃまちがいなくIDEが片チャネル死んでるなぁ。しょうがねぇ。CDドライブをスレーブにして、IDEのプライマリ側に両方ブラ下げる以外あるまい。

と思ったら、もともと使ってたケーブルの長さが足りなくて、リムーバブルとCDの両方が繋がらぬ。くっそ〜。オレは別に趣味でやってんじゃねぇんだぞ。こんなパソコン自作マニアみたいなことを、なにが悲しゅうてわざわざ休日にやらにゃいかんのか(T_T) で、結局、さらに予備のケーブルを探しに探して見つけ出し、なんとか接続できた。

さて電源入れて再起動してみると、今度はリムーバブルもCDも、てんで認識しない。なぜだぁぁぁぁぁぁ!あ、そうだ、リムーバブル・フレームの中のHDの設定を変えてなかったわ。「マスタのみ」を指定してたようなかすかな記憶が…と思って開けて見ると、やっぱりそうだった。これを「スレーブ付きマスタ」に変えなきゃダメなんだろきっと。はぁ〜リムーバブルHDは5つもあんだぞ!全部開けてジャンパをちょこちょこ変えなきゃいかんの?バカみてぇ。こんなこと一生やってるのかな(T_T)

ついに、何度起動しても、ちゃんとリムーバブルもCDも認識するようになった。それが普通なんだっつぅの。ったく使いもんにならねぇ箱だぜ。やっと最初の目的だった、中国語版WIndows NTのセットアップを始めることができるよ。やれやれ。

CDをトレイに入れ、セットアップを始める。…………
なんだったんだ昨日のは。サクッと入ったぞ。何事もなく。く〜ムカつくぜっっ!
きっと、瀕死のセカンダリIDEが読み取ったCDの内容が、マジで腐ってたんだなぁ。ノイズでも乗ってたのか、実際にデータそのものが化けてしまっていたに違いない。エラーメッセージは事実を伝えていたのだ。

でもさぁ、普通気が付かないよね?一見読めてるんだぜ?IDEもIDEだ。変に粘らずに、壊れたなら壊れたで一発昇天し、成仏してくれればいいものを…おかげでエライ苦労しちまったじゃねぇか。しかも、せっかく入ったNTも、どうなってもいいように予備のHDに突っ込んぢまったから、もう一度、当初予定してたHDに入れ直しだぜ。あ〜あ。

やっぱり、PCはまだまだ家電にはなれないね。オレは確かにPCのサービスデスクとかで仕事してるワケでもないし、ハード故障のプロじゃない。でも毎日、一日中使ってる立場で、一応はド素人じゃないはずだ。それが、まる1日、原因不明の動作に悩まされ、復旧するのにも半日ツブした。しかも、手元に予備のケーブルとか、取り替えて試せるCDドライブとかがあったから良かったようなものの、なかったらどうしようもないぞ。

これがビデオデッキならどうだろう。電源入れて、テープも入れて、何も映らなければほとんどが故障で、サービスマンを呼んで終わりだ。デッキの箱開ける人なんてまずいないだろ?だけど、PCの場合、時にはユーザが筐体を開けて、中をいじるのを強制される場合も少なくない。メモリを増設したり、ビデオカードをグレードアップしたり、ね。でも、それってちょっとムリがあるよなぁ。

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