3. フロッピーディスクの取り扱い

まずフロッピーディスクの取り扱い方から説明していきましょう。

3.1. フロッピーディスクの物理フォーマット

最初にフロッピーディスクの物理フォーマットをします。 デフォルトで root 権限が必要です。

フロッピーディスクドライブが /dev/fd0 として、 2HD フロッピーディスクをフォーマットするには、ターミナルで次のコマンドを実行します。

    # fdformat /dev/fd0H1440
   

その後、使用方法に合わせた取り扱いをします。

3.2. dos フォーマットのフロッピーディスクを扱う場合

mtools を使うのがもっとも簡単で便利です。 mtools の rpm パッケージがありますのでインストールしておきましょう。 mtools では、デフォルトで一般ユーザでもフロッピーディスクの読み書きができますから、 Windows 系 OS とのデータのやりとりや、気軽なバックアップに便利です。

mtools では、dos のコマンドの頭に m を付けたコマンドで、 dos と同じようにファイルを扱えます。 フロッピーディスクドライブ /dev/fd0 が、dos でいうところの a: ドライブになります。

3.2.1. フロッピーディスクを dos フォーマット

物理フォーマット済みのフロッピーディスクに dos 形式のファイルシステムを作成します。

    $ mformat a:
   

3.2.2. Linux のファイルをフロッピーディスクにコピー

    $ mcopy hogehoge a:
   

3.2.3. 内容を見る

    $ mdir a:
    Volume in drive A has no label
    Volume Serial Number is hogehoge-hugahuga
    Directory for A:/
    
    MSCDEX   EXE     25878 09-05-1996  11:11 
    BILING   SYS      3223 09-05-1996  11:11 
    JFONT    SYS     22790 09-05-1996  11:11 
    :
    

もし mdir の出力が以下のようになっている場合は、 vfat で作成されたフロッピーディスクです。 この場合は、右の方のロングファイルネームで指定した方がわかりやすいでしょう。

     MSCDEX   EXE     25878 09-05-1996  11:11 mscdex.exe
    

3.2.4. フロッピーディスクのファイルを Linux にコピー

     $ mcopy a:mscdex.exe /home/watashi
    

mtools の詳細は、man や info をご覧ください。

[メモ] 文字コードについて

テキストファイルを Windows 系 OS とやり取りする場合は、 文字コードが違うため文字化けします。 あらかじめ nkf などでコードを変換しておくか、 あるいは Windows で閲覧するときに、 ネットスケープやインターネットエクスプローラなどの、 文字コード判定機能のあるアプリケーションを使用すると良いでしょう。

3.3. フロッピーディスクを mount して使う

3.3.1. ext2 ファイルシステムを使う場合

物理フォーマット済みのフロッピーディスクに、ext2 ファイルシステムを作成します。

     # mkfs -t ext2 -m 0 /dev/fd0H1440 1440
    

この後にフロッピーディスクを mount すれば、 ハードディスクと同じようにファイルを扱えます。

     # mount -t ext2 /dev/fd0 /mnt/floppy
     # cp ~/hogehoge /mnt/floppy
    

mount の解除

     # umount /mnt/floppy
    

3.3.2. dos ファイルシステムを使う場合

dos 形式のファイルシステムを作成するには、mkdosfs があります。

     # mkdosfs /dev/fd0
     # mount -t (ファイルタイプ) /dev/fd0 /mnt/floppy
    

mount の解除

     # umount /mnt/floppy
    

ファイルタイプは msdos または vfat が入ります。