RAIDと一口にいっても実は大きくわけて二種類のものが存在する.つまり,
Software RAID
Hardware RAID
近年CPUの飛躍的な進歩によりRAIDのための重い処理を余ったCPUパワーを用いて行うことができるようになってきた.つまり,これがSoftware RAIDである.
Software RAIDは専用の機器を必要としないため,安価にRAIDをとりあえず組むことはできるが,重大な問題もある.つまり,RAIDを構成するある一つのHDDが不慮の事故にを起こし,クラッシュした際に復旧が非常に困難であるということである.
その点を考慮して,かつてKondaraでは,Ver. 2.0[1]からはインストール時にサポートしなくなった. (正直な話,これを選択するなら専用のバックアップ機器[2]を購入したほうがよいであろう.) このSoftware RAIDを構築する方法はJF等多くの文書が存在するのでここでは説明を省かせていただく.
Software RAIDと対峙するのが,Hardware RAIDである.Hardware RAIDの問題点といえば,やはり専用の機器が高価なことであろう.しかしながらSoftware RAIDよりも高い金を払うに充分値するものがあるのも事実である.
Hardware RAIDで得られるメリットとして,Clustering,OS動作時にRAIDを変えることができる.OS運用中のRAIDの復旧,高速動作などがある.
これらはNon-Stopを求められるサーヴァなどでは必要なものであろう.
また,最近では,Software RAIDとHardware RAIDの中間に位置するような安価なRAIDカードも登場している.特に代表的なものは[3],Promise FastTrakシリーズ[4]と,HPT 370シリーズである.
これらは普通のIDEコントローラをPCIボード上に搭載しており,RAID部分のコントロールをドライヴァを介してCPUに行わせている.
ここまで,簡単にRAIDの解説をしてきたが,次の章ではRAIDの構築,ボードの説明をしていこう.