2. RAIDの種類

RAIDと一口にいっても実は大きくわけて二種類のものが存在する.つまり,

である.

近年CPUの飛躍的な進歩によりRAIDのための重い処理を余ったCPUパワーを用いて行うことができるようになってきた.つまり,これがSoftware RAIDである.

Software RAIDは専用の機器を必要としないため,安価にRAIDをとりあえず組むことはできるが,重大な問題もある.つまり,RAIDを構成するある一つのHDDが不慮の事故にを起こし,クラッシュした際に復旧が非常に困難であるということである.

その点を考慮して,かつてKondaraでは,Ver. 2.0[1]からはインストール時にサポートしなくなった. (正直な話,これを選択するなら専用のバックアップ機器[2]を購入したほうがよいであろう.) このSoftware RAIDを構築する方法はJF等多くの文書が存在するのでここでは説明を省かせていただく.

Software RAIDと対峙するのが,Hardware RAIDである.Hardware RAIDの問題点といえば,やはり専用の機器が高価なことであろう.しかしながらSoftware RAIDよりも高い金を払うに充分値するものがあるのも事実である.

Hardware RAIDで得られるメリットとして,Clustering,OS動作時にRAIDを変えることができる.OS運用中のRAIDの復旧,高速動作などがある.

これらはNon-Stopを求められるサーヴァなどでは必要なものであろう.

また,最近では,Software RAIDとHardware RAIDの中間に位置するような安価なRAIDカードも登場している.特に代表的なものは[3],Promise FastTrakシリーズ[4]と,HPT 370シリーズである.

これらは普通のIDEコントローラをPCIボード上に搭載しており,RAID部分のコントロールをドライヴァを介してCPUに行わせている.

ここまで,簡単にRAIDの解説をしてきたが,次の章ではRAIDの構築,ボードの説明をしていこう.



[1] Mary

[2] テープドライヴ等

[3] というより,これらの他のものを知らない

[4] 最上位のSuperTrakシリーズは,i960RN or RMを搭載しており,ここには分類されない