[Momonga-devel.ja:02602] 200406 Momonga Project Update


たかはたです。

2004年6月のMomonga Project Updateです。

■がんばれMomonga
/.Jに「がんばれMomonga」というストーリーが掲載されました。
http://slashdot.jp/article.pl?sid=04/06/11/068227
それに対応する形で書かせていただきます。

1.MO_STABLE_1_0について
  本来ならばMO_STABLE_1_0ブランチを切ってから、すぐにver1を出す
  べきだったのですが、インストーラが完成せず、リリースには至り
  ませんでした。members限定で、alphaバージョンを公開しました。
  メンテナンスは3月までされていました。

2.anacondaの採用について
  インストーラ(momonga)は完成する目処が立たず、いつまで経っても
  リリースが出来ない状況が続いてしまうのを避けるため、anacondaを
  導入する事にしました。このanacondaは、rpm4.2を要求しています。
  将来的にmomongaが実用に耐えうる状況になれば、インストーラとし
  て再びmomongaを採用します。

3.MO_STABLE_1_0の廃棄について
  ブランチを切ってから、はや6ヶ月が経とうとしています。
  この間にHEADでは、gnomeやKDEなどの大物がupdateされています。
  既にHEADとMO_STABLE_1_0の乖離が大きくなってしまい、
  メンテナンスもされていないので、廃棄することにしました。

4.rpm4.2投入
  今まで投入してこなかったrpm4.2ですが、前述の通りanacondaが
  要求しているために投入せざるを得なくなりました。これまで
  投入されなかった原因は主に、ruby-rpmがrpm4.2対応されていない
  のが原因でした。これはOmoiKondara(ビルドツール)や、mph-get
  のほとんどの機能を実現しているextライブラリなので、この対応
  作業を行いました。しかし、現状で全ての機能を実現しているわけ
  ではありません。mph-get upgrade等でrpmdbが破損する場合がある
  ようです。緊急避難的にyumとaptを使用することが出来ます。

5.この時期までリリースされていない事について
  インストーラが完成していない事や、メンバーは特に困っていな
  かった事(これが大きい)もあり、リリースしていませんでした。
  応援していただいてる皆さんや、メンバーの中からもそろそろ
  リリースをという声が出てきていますので、今年夏にはリリース
  をしたいと思って準備を進めております。

6.Momongaの存在意義について
  第一に自分たち自身のためにあります。自分たちが使いやすいOS
  を作るために自らの手を動かす。Do it yourselfです。その結果
  をcommitすれば、他の誰かが便利になるかもしれない。それが、
  数ヵ月後や半年後の自分かもしれませんが。

  第二に開発に参加しやすいという事があります。かつてのRedHat
  や、SuSE、Debianなどのディストリビューションでは、コミッ
  ターになるにはそれなりの敷居が高かったと思います。Momonga
  Projectでは、その人が望むならば、簡単な審査だけで開発に
  参加することが出来ます。ただ、どこのコミュニティでもお約束
  があるのでそれに従っていただければ。


■webサーバのディスクの一部が壊れました
fsckにより、復帰しましたがこれによりプロジェクト日誌が消えて
しまいました。レポジトリは別サーバにあるので問題ありません。
なお、cvsの脆弱性による障害ではありません。


■rpm4.2を投入しました
先にお伝えした通り、rpm4.2対応版のruby-rpmも同時にインストール
してください。現在の所mph-get upgrade/install/installallを
行うとrpmdbが破損する事があります。破損した場合は、
rpm --rebuilddbを行ってください。


■パッケージ仕分け作業完了しました
レポジトリにあるパッケージを、Main Alter Orphan OBSOLETEの
4つに分類しました。
1.Main
  Momonga Linuxのリリース品候補。
2.Alter
  一旦作業のため取り下げたパッケージ。
  あるいは、Mainにあるものと機能がかぶるもの。
3.Orphan
  メンテナがいないパッケージ。しばらくすると
  レポジトリから削除されることがあります。
4.OBSOLETE
  レポジトリとして不要になったパッケージ。
  しばらくするとレポジトリから削除されます。

1ヶ月程かかって、古いパッケージの整理やメンテナンスされて
ないパッケージの整理が終了しました。
Mainにあるパッケージは全部ビルドできています。
Momonga Linux 1は、このパッケージ群を収録する予定です。


■現在の作業(〜6/30)
現在、anacondaベースでisoを作るための検証作業を行っています。
anacondaに使用するイメージ等を作成しています。
出来たisoをメンバーでインストールテストを行います。
また引き続きruby-rpmのデバッグをしています。


■リリースに向けて(7/1〜)
ベータ版の配布を予定しています。
個々のパッケージのバージョンをどうするかを検討します。
個々のパッケージ間での最終調整に入ります。


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Momonga Project core team
Masahiro Takahata