オレはSlackwareの頃から何かの拍子に見付けて以来、ずっと愛用している。Tcl/Tkな外見の、ちょっと古くさい(失礼)インタフェースの非常にシンプルなファイルマネージャだ。ドラッグ&ドロップなどはできないが、ftpクライアントがビルトインされていて、小回りが効いて使いやすい。
一つ前のバージョン、つまりFileRunner 2.4のころは、カスタマイズの可能な範囲が限られていたり、ちょっと未完成に思うところもあったのだが、2.5になってその辺りはすっかり解消されたようだ。
特に2.5で追加された機能のうち、hotlist という機能を愛用している。これはブックマークと同様の機能で、よくアクセスするディレクトリをフルパスで保持しているだけなのだが、autofsはtabキーなどによるpathの補間が効かないので、組み合わせて使うとズボラができて便利なのだ。
さらに、ビルトインされているftpクライアントの機能も向上していて、自分ですべてscriptを書いてやる必要はあるものの、batch的な動作をさせることができる。つまりいつもwatchしているftpサーバから最新のファイルを常に持ってきてちょ、などということがサクッとできるのだ。uploadにももちろん使えるし、anonymous ftpの際にパスワードとして自分のメールアドレスを使え、とかアカウントを持っているftpサイトについてはパスワードを保存しておいてくれたりする。実際、日記やらコンダラ記録やらなどのuploadのために、オレに取ってなくてはならないツールなのだ。
インストールに先だって、FileRunnerはTcl 8.0 と Tk 8.0 を前提としているので、それらがインストールされていない場合は、まずTcl/Tk 8.0を入れる必要がある。
実はFileRunnerは、起動される本体はfrというshell scriptで、wish8.0をexecしているだけだったりする。wish8.0が、FileRunnerとしてインストールされているtclを次々と呼び出しては実行しているのだ。だから、日本語化されたTcl/Tkをインストールして、wish8.0を単にwish8.0jpなどと置き換えてしまえば、それなりに黙って日本語版として動作しちゃったりする。
日本語化パッチのあたったTcl/Tk 8.0ベースでFileRunnerを動かすと、組み込みのファイルビューワで日本語ファイルが読めるようになったり、kinput2から日本語を入力できるため、日本語ファイル名を扱ったり(ほとんど無意味だが)、FileRunnerから実行するコマンドに日本語の引数を与えたりできるようになる。
とりあえずFileRunnerを日本語で使うだけなら、赤帽な人はJRPMのftpサイトから tcl-8.0p2jp-3glibc.i386.rpm と tk-8.0p2jp-3glibc.i386.rpmを持ってきて入れればよいだろう。オレも最初はこれでFileRunnerを使っていた。
だが、上記のJRPMに置いてあるtcl/tkのパッケージは、日本語化パッチが残念ながら少しだけ古いし、もともとRedHat 5.1に含まれているtixとうまく動かなかったりするのを発見したので、結局自分でパッケージしたものを今は使っているけどね。
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