7/25(土) 遊ぶエネルギー

前の日にアナハイム空港に着き、予約してあったレンタカーをピックアップしてホテルまで走ってきたのだが、アナハイムの空港は綺麗でなかなか快適だった。街路樹がパームツリーってのがいかにもカリフォルニア(笑)だよな。オレゴンと比べるとまったく南国そのものの風情で全然感じが違う。懐かしいぜ。しかし、なぜアナハイムの空港はジョン・ウェイン空港というんだろう?謎だ。空港のロビーにでっかいジョン・ウェインの銅像が立っていてビックリしたぜ。鷹村ぢゃあるまいし(笑)

また、借りた車が、まぁケチッてミディアムクラスを借りなかったオレが悪いんだが、シボレーの何つったかな、キャバリエだキャバリエ。もうひでぇ車でさぁ。中身は実は大八車(死語か)かと思ったぜ。もう最悪。まったく地面の凹凸を吸収しない足、腰がなくヘナヘナなシート、ワナワナするボディ、ビリビリ音がして取れそうなウィンドウ、といいとこなしだぜ。あれって一応、世界戦略車っつ〜か、つまり日本とかでも売りたいんじゃなかったっけ?ネオンとか、その手の車の競合だよねぇ?思うに、いっくら不況だからって、コイツを買う日本人なんてそうはいないと思うぞ(笑) オレなら金もらっても乗らぬ。まだスズキのカルタスとかの方が1億倍ましだぜ。

チェックインしたTropicana Innというホテルも、ただ単に、ディズニーランドのゲートの正面に建っていて、歩いて入場できる、ということだけで営業が成り立ってるのが明白な、ある意味で非常に割り切った、つまりチンケなホテルで、外観といい部屋の中といい、ちっともトロピカルぢゃないという、ここが日本ならJAROに電話しちゃうぞ級のグレートなホテルだった(笑)

なかでも一番ブッ飛んだのはシャワーだシャワー。バスタブがなくて、ただ壁からシャワーヘッドが出てるだけ、という浴室だったんだが、まぁそれ自体はモーテルなんかだとよくある形態なのだろうが、問題はそのシャワー自体にあった。普通さぁ、シャワーっつったら、ホラ、ひまわりみたいな形のシャワーヘッドが先っちょにくっついてて、小さい穴がたくさん開いていて、そこからお湯が… て感じでしょ? それが違うのだ。パイプだったのよパイプ。シャワーヘッドがないのだ。こ、これでどうシャワーが出るというのだ…と一瞬、壊れてるんじゃねぇかと思いつつ、恐る恐るノブを回して湯を出すと、なんと、ちゃんとそれなりにシャワーになっているではないか。

実際、どうなってるのかというと、どうやら空気も同時に吹き出していて、それで吹き飛ばされたお湯がシャワー状になるという仕組みらしかった。初めてだよあんなシャワー。思わず笑っちゃうのがお湯の温度で、思いっきり全開カマして熱くしないと、すげぇヌルいんだよね。シャワーというよりほとんど霧のようになっちゃってるので、パイプから出て体に到達するまでにすでに冷めている。わはははは。しかも、空気も一緒に吹き出して来るので、なんつ〜か、ドライヤー効果っての? うっかりすると、お湯がかかる端から乾いていくという、極めて不思議な状況だったぞ(笑)

うむぅ、ホテルのヨタ話ばかり書いてしまった。ディズニーランド? 行ったよちゃんと。ダンボだのメリーゴーラウンドだの、お約束系のにもちゃんと乗れて、香織も満足そうだった。まぁロスのディズニーランドは聞いていたとおり、日本のと規模的には大差ない。ミッキーやミニーがその辺を歩いていて、まぁディズニーランドだったよ確かに。

香織にしてみれば、東京ディズニーランドには行ったことがないがロスのはある、というちょっとマニアックな経験になってしまった。そのうち大きくなって、日本にも東京ディズニーランドというのがあると知ったらなんと言うかなぁ(笑)

とはいえ、とにかく暑かった。ゲロ暑。さすがにバケーションシーズンなので、人出も強烈で、香織を一人、迷子にならぬよう連れて歩くだけでも大変だった。バテバテ。だが、見ているとこっちの人々の遊ぼうとするエネルギーは凄い。ほとんど生まれたばかりなんじゃないの?という赤ん坊を連れている人もいれば、妊婦さえいる。スパニッシュの家族はたいてい子沢山なんだが、4、5人の子どもを連れて、荷物を持って、うば車を押して、お土産持って、などというお父さんらしき人が本当にたくさんたくさんいた。

オレなんて出不精の面倒くさがりなので、そういう状況になるだろう、と想像がついちゃうだけで、もう行く気がなくなってしまうが、それって実はとっても心が貧しいというか、不幸な状態なんではないだろうか?などと思わされた。見るからに大変だろうなぁ、という人々が、実際にはとってもとっても楽しそうな表情をしていたから。

普段、ハードに働いていればいるほど、土日や連休などはゴロゴロしている、という父親が日本人には多いのではないか、などと想像するが、それって結局、子どもや家族に取ってみれば仕事を免罪符にしているに過ぎないよなぁ。普段、どれほど忙しかろうが、そんなこたぁ子どもや家族には関係がない。やはり休みの日にはどこかに連れて行ってもらいたいし、母親にしても、うざったい家事から開放されたいだろう。年中無休の母親に対して、父親だけが週休二日というのはやはり不公平だ。

やっぱり、休みの日には張り切って出かけなくちゃ。普段なら絶対買わないような、くだらないものもいろいろ買って、無駄使いもしよう。そのために働いてるんだしなぁ。休みの日に遊ぶエネルギーがないくらいなら、働く意味そのものがないぜ。

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