3/20(木) かたつむり

のオフィスと駐車場の間に、タイルが敷いてあるちょっとしたスペースがある。ドアの前はタイルの道だけど、両脇はちょっとした花壇のようになってたりする。オフィスは全面的に禁煙となっていて、この花壇のところに灰皿が置いてあるだけだ。だもんで、喫煙者は皆、ここに来てはタバコを吸い、だべったりしている。

今、こっちは雨季の終わりで、もうほとんど雨は降らなくなっているけど、夜は少し湿っぽいので、かたつむりが花壇からタイルのほうまで出てくる。昼間はどこにいたのか知らないけど、10匹くらいはいるかな。大きいのや小さいのがいろいろ。かたつむりが嫌いな人にはツライ光景かもね。

だけど、真夜中の誰もいなくなったオフィスで一人で仕事を続けていて、一区切りついたところで外にタバコを吸いに行くと、いつもかたつむりがいるので、もう慣れてしまった。もはやアミーゴとさえ呼べるかも知れん。つっついてみたりすることもある。

じぃ〜っと止まって動いていないように見えるかたつむりだが、タバコを吸いに行くたびに配置が違っているので、一応は動いているらしい。うぅむ、と思ってじ〜〜っと見ていると、確かにすっげぇゆぅぅぅぅぅぅっくりだけど前進しているのがわかる。

毎日のように徹夜したり、遅くまで仕事してちょっとキツイけど、それでももっと大きな視野から見てみれば、自分じゃこまねずみのように思っているオレだって、実はかたつむりみたいにゆっくりで、まるで止まっているようにしか見えないものなのかも知れん。

実際、製品のリリースを待っている営業さんや販社の人々にしてみれば、スケジュールは早いほどいいに決まってる。わかっちゃいるけど、そこはやっぱり品質とのトレードオフになってしまう。うぅむ。あの遅さでゆうゆうとして焦りもしないかたつむりに、オレは器で負けているぜ。

日本に帰ったら、香織にでんでんむしのお歌を歌ってもらおう。楽しみだな。

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