Momonga-bootsplash-HOWTO

概要

bootsplash の設定、使用方法について説明します。


目次

1. はじめに
2. bootsplash について
2.1. 開発
2.2. 特徴
3. 導入方法
3.1. インストール
3.2. インストール後の設定
3.3. 設定ファイル
3.4. 現状の問題点
4. テーマ
4.1. テーマの変更
4.2. 表示画像の変更
5. 謝辞
6. 免責と著作権について

1. はじめに

bootsplash とは,boot 時に initrd の末尾に追加しておいた画像を frame buffer 経由で表示するための kernel パッチとユーティリティの事です。 これらを使用する事により、起動時に rc?.d の進捗度合に従ってプログレスバーを表示したり、背景に画像を表示させたりする事が可能です。

Momonga Linux の kernel には bootsplash のためのパッチがすでに当たっていますので、ユーティリティを用意すれば簡単に bootsplash を試す事が出来る状態になっています。ここではユーティリティの設定方法について説明します。

2. bootsplash について

2.1. 開発

 開発は,http://www.bootsplash.org/ にて行われています。

2.2. 特徴

アニメーションの表示や、プログレスバーを使用して進行状況を表示させたり、boot 時のテキストの背景に画像を表示させたりする事が出来ます。

図 1. プログレスバー使用

プログレスバー使用

図 2. 背景画像使用

背景画像使用

3. 導入方法

3.1. インストール

最新の initscripts と bootsplash をインストールして下さい。

$ sudo mph-get install initscripts bootsplash

3.2. インストール後の設定

root の権限で、

 # mkbsinitrd 2.4.21-0.3.1m Momonga

とすると、initrd-2.4.21-0.3.1m.img に Momonga テーマの画像と追加した initrd-2.4.21-0.3.1mbs.img を作成します。尚、2.4.21-0.3.1m の部分は現在使用している initrd のバージョンを確認して下さい。実際にどの様な処理をしているのか気になる方は、mkbsinitrd の中身をご確認下さい。

続いて、使用しているブートローダー にあわせて、lilo.conf もしくは grub.conf の内容を修正し、 frame buffer のモードを指定(例:vga=0x317)と splash=silent の追加を行います。

lilo.conf の場合には /etc/lilo.conf

 image=/boot/vmlinuz-2.4.21-0.3.1m
         label=Momonga
         root=/dev/vg00/root
         initrd=/boot/initrd-2.4.21-0.3.1mbs.img
         vga=0x317
         append="splash=silent"
         read-only

上記の様に追加し

# sbin/lilo

を忘れないようにして下さい。

grub.conf の場合には /boot/grub/grub.conf に以下の様に追加を行います。

 title Momonga Linux snapshot  (2.4.21-0.3.1m)
   root (hd0,0)
   kernel /boot/vmlinuz-2.4.21-0.3.1m ro root=/dev/vg00/root vga=0x317 splash=silent
   initrd /boot/initrd-2.4.21-0.3.1mbs.img

として追加が終了しましたら、再起動を行って下さい。

デフォルトでは、プログレスバーが表示される silent モードになっています。これを今迄通りの通常テキストを表示しつつ、背景に Momonga の画像を表示する場合には lilo.conf,grub.conf の中の


splash=silent

の silent の部分を verbose に修正して、再度

 # mkbsinitrd 2.4.21-0.3.1m Momonga

を行います。

また、F2 を押下すると通常のテキスト表示に戻ります。

3.3. 設定ファイル

設定ファイルは、/etc/sysconfig/bootsplash になります。記述内容は

THEME="Momonga"
SPLASH="yes"

となっておりそれぞれの設定内容は以下の通りです。

THEME

テーマ名、実際のテーマ置き場は /etc/bootsplash/themes/$THEME になります。

SPLASH

bootsplashを使うかどうかを "yes" と "no" で指定します。

3.4. 現状の問題点

/etc/rc.sysinit の処理はプログレスバーに反映されていませんが実は結構長い時間かかります。 細かい微調整がまだ必要な部分が存在します。

4. テーマ

4.1. テーマの変更

現在のところ、Momonga Linux のテーマは Momonga のみです。テーマは /etc/bootsplash/themes/以下に保存されています。別のテーマを使用する場合には、上記の場所にテーマを配置し

 # mkbsinitrd 2.4.21-0.3.1m hogehuga

とすれば、 img を上書きしますのでそのまま再起動すれば、新しいテーマで起動します。

4.2. 表示画像の変更

表示される画像をてっとりばやく変更したい時には、現在のテーマで使用している、config 内の画像名称をフルパスで変更して下さい。この時に使用する画像のサイズに注意して下さい。

また、暗めの画像( tobi_1024x768.jpg等 )の場合には、モニタの明るさの設定によっては表示されていない様に見える場合があります。

5. 謝辞

この文書は devel-ML [01718] をベースに、書かれました。

bootsplash 関連のパッケージを作成、コミットして下さった kitaj 氏、カーネルに bootsplash のパッチをあて、Momonga Project にてカーネルのメンテナンスをされている諸氏に、ここに謝辞を程します。

6. 免責と著作権について

この文書は無保証です。この文書の利用およびこの文書に基づいて作業をされた結果、何らかの損害を被ったとしても、原著者はいかなる責任をも負いませんのでご了承ください。

この文書の著作権は mutecat、Momonga Project にあります。 この文書の配布ライセンスは、利用許諾のオプション A. B. を除外したオープン・パブリケーション利用許諾契約書 (OPL -- Open Publication License) に従います。

OPL についての詳細は、http://www.opencontent.org/openpub/ を参照してください。 また、八田真行氏による OPL ドラフト v1.0 日本語訳がhttp://www.opensource.jp/openpub/ にて参照可能です。

この文書を再配布する場合は、可能な限りhttp://www.momonga-linux.org/docs/bootsplash-HOWTO/ja/ 以下から最新版を入手し、それを配布してください。