[Momonga-devel.ja:03408] Momonga Linux 3(Mikuru) リリース


Momonga Linux 3 リリース

Momonga Projectは本日 Linux ディストリビューション Momonga Linux 3 のリリースを発表しました。

2005年5月に Momonga Linux 2 (Asuna) をリリースしてか ら、15ヶ月間の開発期間を経て、Momonga Project として 3つめのリリースとなる Momonga Linux 3 (Mikuru) をリリース することが出来ました。

o 対応アーキテクチャ
   i686, x86_64

o Momonga Linux 3の変更点・特徴

* mph を廃止
パッケージの更新ツールとして mph が採用されていましたが、 今回のリリースより mph は廃止されました。 パッケージのインストールやアップデートは、yum等を使用して ください。

* Fedora Core 5 との互換性の強化
Momonga Linuxは、リリース当初から一貫して「More better than Fedora Core」を目指して開発を続けてきました。 これは移植可用性を高めるという事と、簡単にパッケージを作成しやす くする事ができるようにという事を狙っています 今回のリリースでは、開発用ベースパッケージについては、Fedora Core 5とほぼ同等のものを用意しています。

* gcc-4.1.1を採用
システムのデフォルトのコンパイラが、gcc3.4から gcc4.1.1に変更されました。 また、今までMomonga Linuxでは、gccにpatchとい う形でStack-Smashing Protector(SSP)機能が実装されていまし たが、今回はgccでは提供されずglibc-2.4で提供されるよ うになりました。

* glibc-2.4を採用
以前pthreadを提供していたLinuxThreadは廃止され、NPTL (Native POSIX Threading Library)に置き換わりました。

* OpenPrintingを採用
オープンソフトウエア活用基盤整備事業「共通のオープンプリンティン グシステムの開発」での成果物であるOpenPrintingを採用してい ます。
これにより高品質な印刷が可能となっています。

* 標準フォントとしてIPAフォントを採用
OpenPrinting採用の福次効果として、高品質なIPAフォントを配 布することができるようになりました。 Momonga Linux 3では、このフォントをデフォルトフォントとして採用 し、デスクトップ環境において快適な操作性を確保することができまし た。

* Sun Java 1.5を採用(i686/x86_64)
Javaは最近のWebアプリケーションを開発する環境を構築する上 で、欠かすことができないものとなっています。 先頃SunがJavaのライセンスをDLJ(Operating System Distributor's License for Java*1)へと変更しました。 Momonga ProjectではこのDLJとMomonga Software Guidelineとを照らし合わせて配布に問題が無いと判断し収録すること にしました。 ただし、Sun Javaの使用には使用許諾に同意する必要があります ので、はじめてjava-sun-j2se1.5-sdkを入れた時は必ず "java- enable.sh" を実行してください。
(*1) http://download.java.net/dlj/DLJ-v1.1.txt

* kernel-2.6.17を採用
最新のkernel-2.6.17を収録しました。

* 豊富な日本語入力エンジン
日本語入力エンジンとして、Anthy Canna Prime SKKを採用して います。
input methodのスキームとして、scim/uimを採用しています。
また、Momonga Linux 2 に引き続き immodule for Qt patch を採用。
GNOMEだけでなく、KDEでも快適に日本語入力を行えます。

* Xen 3.0を採用
仮想マシン実行環境として、Xen3.0を採用しています。

* Xgl / AIGLXを採用
OpenGLを利用したX Window Systemです。Compizと組み合 わせる事により、画面をキューブ状に回転させての切替え等、様々な効 果、処理の利用が可能です。 nVidiaの場合、ドライバはベンダが提供するものを利用する必要があり ます。
[screenshots]
http://www.momonga-linux.org/screenshots/

* SATA光学ドライブに対応*2
何も設定することなく SATA DVDドライブを利用できます。
SATA DVDドライブからのインストールも可能となっています。
(*2) 一部の SATAコントローラでは、動作しない場合があります。

* Ruby on Rails を収録
Webアプリケーション・フレームワークの「Ruby on Rais」を収 録しました。 先頃見つかったセキュリティホールに対応した最新バージョンである 1.1.6を収録しています。

* slocate は mlocate に変更されました
新しいパッケージ mlocate は /usr/bin/locate, /usr/bin/ ipdatedbを提供します。これは以前のMomonga Linuxの slocateに含まれていました。

o 主なパッケージ
   kernel 2.6.17
   gcc 4.1.1
   glibc 2.4
   ruby 1.8.4
   xorg-x11 7.1
   GNOME 2.14.2
   xfce 4.2.3.2
   KDE 3.5.4
   httpd 2.2.3
   PHP 5.1
   grub 0.97
   emacs 22.0.50
   bind 9.3.2
   postfix 2.3.2
   openssh 4.3p2
   PostgreSQL 8.1.4
   tetex 3.0
   openoffice.org 2.0.3
   rpm 4.4.2
   J2SE1.5.0.07
   Mono 1.1.15
   Ruby on Rails 1.1.6

o インストール方法

http://www.momonga-linux.org/download.html.ja をよく読み、本家配 布場所またはミラーサイトからイメージをダウンロードしてください。 ISOイメージはCDが6枚分、DVDが1枚分、レス キューCDが1枚分になっています。
ftp/http によるインストールも可能になっています。

なお、Momonga Linux 2あるいは、それ以前のバージョンからの アップデートインストールは保証していません。 必ず/home /etc等を保存した上で、クリーンインストールしてく ださい。

SRPMなどのソースパッケージは、ISOイメージでは提供しませ ん。必要に応じてダウンロードしてください。

o updatesの提供期間

Momonga Linux 3のupdatesが提供される期間は、次期 Momonga Linux のリリースまでとなります。

o BTS(Bug Tracking System)

バグや不具合かなと思うことがありましたら、同様な報告が既に行なわ れていないかどうかを,FAQやドキュメントやメーリングリスト のアーカイブの検索で確認の上,BTSに報告をお願いします。

http://developer.momonga-linux.org/kagemai/

o Developer at Momonga Project (開発用Wiki)

Momonga Linux 3 の各種情報や、Momonga Linux の最新開発情報 が開発用Wikiページ「Developer at Momonga Project」に 公開されています。

http://developer.momonga-linux.org/wiki/

o 謝辞
Linus氏をはじめ、オープンソースコミュニティーの開発者の皆様の成 果を利用させて頂いています。また、応援していただいている皆様、 Momonga Linuxのユーザの方々に感謝いたします。