1. はじめに

この利用許諾契約書の目的は、この契約書が適用されるマニュアル や教科書、その他書面になっている文書を(無料ではなく)自由という意味 で「フリー」とすること、すなわち、変更の有無あるいは目的の営利非営 利を問わず、文書を複製し再頒布する自由をすべての人々に効果的に保証 することです。加えてこの契約書により、著者や出版者が自分たちの著作 物に対して相応の敬意と賞賛を得る手段も保護されます。また、他人が行っ た変更に対して責任を負わずに済むようになります。

この利用許諾契約書は「コピーレフト」的なライセンスの一つであ り、この契約書が適用された文書から派生した著作物は、それ自身もまた 原本と同じ意味でフリーでなければなりません。この契約書は、フリーソ フトウェアのために設計されたコピーレフトなライセンスであるGNU一般 公衆使用許諾契約書を補足するものです。

(訳注: コピーレフト(copyleft)の概念については http://www.gnu.org/copyleft/copyleft.ja.htmlを参照せよ)

この利用許諾契約書は、フリーソフトウェア用のマニュアルに適用 することを目的として書かれました。フリーソフトウェアはフリーな文書 を必要としており、フリーなプログラムはそのソフトウェアが保証するの と同じ自由を提供するマニュアルと共に頒布されるべきだからです。しか し、この契約書の適用範囲はソフトウェアのマニュアルに留まりません。 対象となる著作物において扱われる主題が何であれ、あるいはそれが印刷 された書籍として出版されるか否かに関わらず、この契約書は文字で書か れたいかなる著作物にも適用することが可能です。私たちとしては、主に この契約書を解説や参照を目的とする著作物に適用することをお勧めしま す。